大森 啓隆(おおもり・ひろたか)

金沢紙業株式会社 機密抹消事業部 部長

NAID JAPAN 第一期Boarder

金沢紙業株式会社は石川県で最も早くオンサイト処理を導入し以後20年以上業界のトップランナーとして排出事業者からの信頼を獲得し、安心安全なサービスを提供しております。

前回は、機密抹消事業の将来と世界の現況について書かせて頂きました。

 

特に、排出者側の意識の移り変わりや、それに対応する又は逆に提案する機密抹消業者の意識・体制・方法の改革等が進んできている点が、前回のポイントでした。

 

それを受けて、最終章に入ります。

 

 

【排出者側の意識】

・機密としての認識

・保管・排出方法の再考

・抹消方法の選択

・抹消業者の選択

・対外的な責任

・保障・保険

 

以上の意識を持って、機密抹消に関しての対応を考えなければならない。

 

では、機密抹消事業者はどうすればいいか?何が必要なのか?(武器)

 

『ハードの面』

○紙媒体

・裁断機器

(処理能力・裁断サイズ)

・搬送車両

(鍵付きの箱車)

・計量器

・圧縮機

 

○磁気・光媒体(HDD・SSD・CD等)

・物理破壊機器

(破砕サイズ・持ち運び)

・磁気消去機器

(耐久性・処理量)

・搬送車両

(鍵付き箱車・パワーゲート)

 

 

これだけあれば、排出者側の排出方法や抹消方法の選択に対応できます。

 

『ソフトの面』

・実績

・宣伝

(ホームページ・プライバシーポリシー明記)

・教育訓練

(抹消作業者の意識向上・事故防止)

・ルール決め

(認証に従い遵守)

・証明書発行の裏付け

(認証に従い遵守)

・消去後の廃棄

(有価買い取り・産廃処理可能)

・保証

(機密漏洩保険に加入 5億円以上)

 

これだけあれば、排出者側が抹消事業者の選定ができ、対外的な責任も守れ、保証もついてきます。

 

つまり、それなりの設備投資も必要ですし、NAIDAAAのような世界基準の認証も当たり前に必要です。

 

最後に、我々機密抹消事業者は、車両や各種機器の導入・入れ替え、精度の高い世界的な認証、漏洩保険加入が必然となっており、お客様に安心・安全をお約束するには、かなりの経費、時間、人員が必要です。

つまりは、お金をかけないといけない。

安心・安全を続けていくためには、処理費用のダンピングをしている場合ではない。

しっかりと抹消をさせて頂き、費用も当たり前に頂ける業界にして行かなければ、排出者側も抹消事業者も成長はなく、世界に取り残されるという意識を今後も、持ち続けて、抹消事業の更なる高みを目指していきます。

 

拙い文章にも関わらず、ご拝読頂きありがとうございました。

 

連 載

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